ぐいのみ 島袋常秀作

 作者は名工島袋常明を父に持つ。現在は沖縄県立芸術大学で助教授を勤めておられる。多くの陶工がガス釜に切り替えていく中、薪釜の伝統を守り続けている。そのうえで新技法も取り入れ、壺屋焼の魅力をよりいっそう拡大し、新しい可能性を示してくれた。この鮮やかなペルシアンブルーはもともと壺屋焼にはなかった色なのだが、存分に沖縄産であることを主張しているように感じる。手に取ると喧噪の向こうから蛇皮線の音色が聞こえてくるような・・・沖縄好きの仲間とワイワイ呑むときに使いたい盃だ。う〜ん、独酌向きではないかもなぁ。