琉球ガラスぐいのみ 石垣島グラスアイランド

 

 琉球ガラスとは、戦後米軍が大量に沖縄へ持ち込んだコーラやジュースの瓶の再利用によって飛躍的な発展を遂げた手工芸品で、製法は主に吹きガラスの手法。ガラスには気泡が入っていたり、ひび割れが入っていたりして、熱にも弱い。表面もピンとしていなくて、上質なクリスタルとはまるで違う質感。それが何とも柔らかく、優しい。ガラス杯には冷たいイメージを持っていたが、琉球ガラスはガラス特有の清涼感に満ち、さわやかでいながら、温かさがある。ぬくもりがある。どこかに、やきものの心を感じる。

 酒を入れて光にかざして揺らすと、酒を通し、ガラスを通して柔らかい光がおちる。ガラスの中のさざなみのようなひび割れが、揺れる光を蒼い炎のように演出する。そんな光の炎を掌に包みながら、あの夏のひとときを思い出して・・・

 石垣島 グラスアイランド