やっぱりたのしや骨董市

東寺ガラクタ市(5/9/2001) 

 京都の骨董市といえば、有名なのは弘法さん(毎月21日、東寺)と天神さん(毎月25日、北野天満宮)。日曜日と重なればともかくも、平日だと仕事で行けません。でも、毎月第一日曜日に開かれる骨董市もあるのです。それが東寺ガラクタ市だ!

 本によるとガラクタ市は上の二つと比べると規模もグレードも低くなるようです(ガラクタ市、だからかな・・・)。でも人数も少な目で、ゆったりゆっくり見ることが出来るし、筋の良い物はもちろんたくさんあるとのこと。僕にしてみれば、こちらの方が魅力的かも知れません。こりゃ行くっきゃないでしょ・・・!と、いうことで、早速出かけてみました。

 なかなかの盛況です。重文や国宝級の建造物が林立する中で開かれる骨董市というだけでも、たまらない魅力があります。(^^) この日は少子房が特別拝観でき、堂本印象の素晴らしい襖絵にも感動。

 骨董市の方は、ざっと全部見て回るのに40分くらいだったでしょうか。どきどきするような酒器には巡り会えず残念。でも、今回はちょっと探していた物が別にあったので・・・(^^)

 というわけで、今回買った物です。

 急須。踊る童子の表情が何とも言えなくて・・・ものすごく汚れていたのですが、洗えばこの通り。とってもかわいいでしょ?(*^_^*)

 煎茶もいいけど、せっかく京都に来たんだし、これから抹茶も飲もうかな・・・よし、手頃な抹茶碗を探そう!と、実はこれが今回の骨董市へ行こうと思った動機だったのです。結局求めたのはこの和楽作の黒楽茶碗。手持ちが実に良くて、お茶も点てやすい。箆目もきっぷがいいです。蓋裏には「昭和十八年 下鴨警察署増築記念」と書いてありました。ちょうど前日に下鴨神社へ行っていたので、ますます親近感が(笑) 茶杓、茶筅も今回の市で求めた物です。毎日これでお抹茶をいただいています。

 八坂神社から高台寺へ向かう途中に、この茶碗が昔焼かれたと思われる和楽窯元があると聞いて、早速訪ねてみました。とても風情のある佇まい。

「文政年間(1818〜29)、八坂神社の門前茶屋「短冊楼」の主であった短冊屋七左衛門が楽焼や雑器の製陶を始め、それをもとに、2代目七兵衛より「楽焼の短冊屋」となり楽焼一筋に励んだ。以来、180年にわたり伝統を守り続け、大正7年には、工房を来訪した東郷平八郎元帥により、直筆で「和楽」の称号を授かる。その後、「和楽」の屋号をもって、茶道に適する楽焼の窯元として、継承される。」

 愛着のもてるしっかりした茶碗を比較的手頃な値段で供給して下さる姿勢は本当に素晴らしいと思います。当代(7代目)は昭和11年にお生まれだそうですから、僕の茶碗はそれより前の代の作品ということになるようです。

和楽窯元

〒605-0829 京都市東山区祇園下河原月見町24 075-561-2618

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